果てしない星空へと

そこらへんにいるオタクのひとりごと

松竹座「少年たち 青春の光に…」レポ①舞台

 

なにわ男子が初座長を務めた舞台 松竹座「少年たち 青春の光に…」が千穐楽を迎えました!おめでとう!演者みんな欠けることなく無事幕を下ろすことができて良かった!8月2日に初日を迎えてから30日までの1ヶ月間、他にお仕事もある中で本当にお疲れ様でしたって伝えたい。

私は2回観に行くことができたので、1回目は全体を見てストーリーを楽しんで、2回目は大橋くんをロックオンして役の演じ方や細かい表情とかを見てた。だから偏りがあるし、死ぬほどまとまりのない長いレポだけど書いていこうと思います。

 

 

今回の少年たちは今までとはストーリーも演出も全然違ってすごかった!まずストーリーをざっとまとめてみる。

それぞれの事情で刑務所に入ることになった少年たちは、1年前雑居房のリーダーだったトオル(古謝那伊留)が裕二(西畑大吾)をかばって看守長(コング桑田さん)に殺された事件をきっかけに赤房と青房で対立するようになった。

そんな時、拓未(大橋和也)と君麻呂(長尾謙杜)が新しく雑居房に加わる。拓未の明るい性格で雑居房の空気も変わり始めていたが、ある日突然荷物検査が行われ、潤平(道枝駿佑)のポケットには煙草が仕組まれていた。裕二は、もう少しで出所できる潤平をかばって代わりに刑罰を受けることになり、看守長に殺されてしまう。

その恨みを晴らすために脱獄を企てた雑居房メンバーだったが、看守長に追い詰められる。しかし、裕二の幼馴染で看守長の悪事を裁くために潜入していた新人看守の村田さん(藤原丈一郎)が彼らを救う。

大体のあらすじはこんな感じかな?思い出すだけで痺れる。

 

 

まず幕が開けてすぐ、どこかの雑誌で「セットの移動も演者が行う」って読んだことを思い出した。横にすればベッド、縦にすれば牢屋の柵、ひっくり返せば机になる、木製の大道具をみんなカラカラ動かしてた。(説明難しすぎる)

 

拓未(大橋和也)が登場したのは1幕がちょっと経ったころ。雑居房に初めて来るとき、周りをキョロキョロ見ていたり歩き回って触ってみたり、好奇心旺盛なキャラクターが出てたな。

潤平(道枝駿佑)と桜木(高橋恭平)を中心に毎日くだらないことで喧嘩をしていた赤房と青房を見て、拓未は「どっちも弱いなぁ」と言い放つ。

「辛いときこそ笑える人間がいっちゃん強いねん」

冒頭のセリフだけど、一番印象に残っている言葉。本当にそうだなって。辛いときに泣いたり八つ当たりしたりするのは簡単だけど、そこで笑顔になるのってなかなかできない。雑居房に入って辛いはずなのに、いつもガハハって大胆に笑ってる拓未は本当に強いんだなぁって。「今がどん底だからこれ以上悪くなることなんてない」(ニュアンス)って。

しかも腹を立てた桜木が拓未に殴りかかったけど、それを簡単に避けてしまうほど口だけじゃなくてリアルに強いから拓未ってかっこいい。

拓未が笑い飛ばして、雑居房のみんなも笑顔になるから拓未って太陽みたいな存在だな。潤平と桜木も喧嘩する雰囲気じゃなくなって、太陽がペカ〜っと照らして雑居房の暗い空気も明るくしちゃう。囚人とは思えない拓未のパワーというか、エナジーがすごい。

 

それなのに拓未の夢は「素敵な人と結ばれて幸せな家庭を築くこと!」なのやばすぎる。役までリアコとかしんどい。みんなから普通だな〜っていじられる流れもワンセットで可愛い。にこにこで楽しそうで、周りからいじられちゃうところも大橋みを感じる〜。

ご飯を食べるシーンでも、拓未はパンをばくばく口にいっぱいいれて食べてて、それがリューンのかまど亭のシーンにすごく似てたし、丈橋のキャストでかまぼこを大口でバクッと食べちゃう姿を連想しちゃうほど、大橋和也!って感じでちょっと笑えちゃった。

 

これも同じご飯を食べるシーンで、親の金で多少のことなら多目にみられる優遇組は、みんなちゃんと並んでいる中横入りしても看守たちに怒られない。優遇組のリーダー的存在な山森(大西風雅)がまた嫌〜な感じ。看守や雑居房のみんなに対する態度だったり、腹たつ言い方、ちょっとサイコみを感じる目力とか、風雅くんって本当に演技上手いなぁと思った。

そんな優遇組を見て、俺のお父さんもお偉いさんやから優遇してや!と言う君麻呂(長尾謙杜)。けど看守長に、お前なんか恥ずかしい存在だからなるべくここにいさせてくれと頼まれたよ(ニュアンス)って。看守長の言うことだから本当かも分からないけど。泣き崩れて絶望する君麻呂にすぐ駆け寄る拓未。拓未は君麻呂を抱きしめて、お前は親にまで見放されたんだって嫌なことを言う優遇組にキレちゃう。殴りかかっても、もちろん目の前に看守たちがいるからすぐ連れてかれちゃうけど。

みんなに「お前も怒るんやな」って言われるくらい喧嘩が嫌いで明るい温厚な性格な拓未だったけど、そもそも拓未が入所してきた理由も喧嘩。地元にヤンキー?ギャング?がいて、暴れるのを止めるために喧嘩したんだよね。拓未はいつでも人を守るためにしか喧嘩はしない。だけどもし誰かが傷つけられたら容赦しない。一概にいいこととは言えないけど、拓未は本当に仲間想いで強くて、優しい人なんだなって思う。

 

裕二の小学校からの友人でもある村田さん、通称むらっち(藤原丈一郎)は新人看守として少年刑務所に入ってくる。看守長とは違って、彼らも更生できると信じてくれる優しくて明るいむらっち。昔からいじめられていた裕二を守ってくれる、責任感が強くて、人を笑かすのが好きなところがすごく丈くんと似てる。

 

でまぁ雰囲気も良くなって仲良くなってきた雑居房で、優しくて人の気持ちを考えられる裕二(西畑大吾)は雑居房のリーダーやな!ってなって。みんなで出所したら亡くなったトオル(古謝那伊留)の眠る丘で集まって、雑居房の同窓会をやろうなって約束をします。

 

だけど元詐欺師のカケル(西村拓哉)が看守長に刑期を短くしてやるからと言われ、潤平のポケットに煙草を仕組んで潤平が連れていかれそうに。だけど裕二が「俺が間違えて入れてしまった」と主張して潤平を守るの。ああ〜裕二って本当に心が優しい。一年前自分をかばって大切な仲間が殺されて、次は自分が仲間を守るために戦おうとしてる。同じ悲劇が繰り返されることは分かっているけど、それ以外裕二が潤平を守る方法はなかったんだね。

そして裕二はトオルと同じように、看守長に殺されてしまった。殺される前、懲罰房に雑居房のみんなで会いに行ったとき、みんなは隠し持ってきたパンを裕二のもとへ投げたり励ましたり。裕二はどれだけムチで叩かれようとも自分がやったんだと言って、「最高の仲間や」と言って亡くなってしまう。なんてこっただよ、切ないよ泣けるよ…

 

潤平をハメて裕二の命を奪ってしまったカケルは、みんなから何したか分かってるんか!?と責められる。でもこんなに揉めても裕二が悲しむだけや!って、悪いんはカケルをハメた看守長や!って、カケルを仲間だと思い続ける雑居房のみんな。

カケルはあんなことをした自分でも仲間だと言ってくれるみんなに感動して反省。きっとカケルは今まで人を信じられなくて、信じてもらえなくて、心を開かず詐欺をして捕まったんだろうなぁ。だから雑居房のみんなに仲間と言われたとき、やっと居場所を見つけられたんじゃないかなって思う。

 

翌朝「裕二は脱獄しようとして射殺された」と伝えられたが、もちろん誰も信じるわけがなく怒りと悲しみでいっぱいだった。村田さんが「ここで暴れては奴らの思うツボだ」と言い聞かせるも、雑居房のみんなは裕二が書いていた手紙を見つけてしまう。そこには「もうすぐ刑期が終わって会えるから」と母親を想う気持ちが綴られていて、こんなことを書く人が脱獄しようとするわけがない!と確信を得て動き出す。ここで1幕は終了。

 

2幕、看守長を追い詰めるために、脱獄を企てる雑居房メンバーたち。1人でも逃げ切れば、問題になって看守長は責任取らされる!って。

人を騙すのが得意なカケルたちは看守たちから情報収集、金属で何かを作るのが得意な幸作(大西流星)は鍵を作り、拓未と桜木は看守たちの動きがよく見える懲罰房にわざと入って動きを頭に入れる。そうやってそれぞれが得意なことを生かして準備を進めていった。

 

そしていざ実行する日。世間話で油断していた看守たちをみんなで取り抑え、赤房と青房に分かれて走り出す。

もちろん全員が前へ進めるわけもなく、途中で「先へ行け!ここは俺に任せろ!」みたいな感じでどんどん人がいなくなるんだけど、私が一番泣いたのは六郎(嶋崎斗亜)と健太(小柴陸)が看守たちと戦うシーンかなぁ。2人は兄弟みたいに仲良しで、健太がお兄ちゃんで六郎が弟みたいな関係性に見えた。看守の持っていた銃を奪ってなんとか逃げようとするんだけど、六郎が他の看守に撃たれてしまって。健太は六郎を担いで銃を構えるけど、看守たちが5、6人集まって銃の弾も切れて…セットが回ってその先は見えなかったけど、バァン!って銃声だけが会場に響いた。

本当の兄弟でもないのに、負傷して歩けない六郎を片手で担いで、看守たちに囲まれても銃を構えて六郎を守る健太。なんだろう、血縁関係とかそういうのを超えた関係ですごく涙が出ちゃった。

 

カケルも逃亡の途中で、看守たちにみんなの行動ルートを垂れ流したり裏切り者になったけど、実は看守に伝えた情報は嘘で、みんなの行く手を阻まないようにカケルなりに考えた行動だった。カケルいい奴!!

あと幸作も最後の最後で撃たれちゃってみんな涙涙なんだけど、拓未はそれでも前へ進もうとするんですよね。ここで立ち止まって捕まったら、今までのみんなの苦労や死が無駄になる!って。まぁ死んでないんだけどね!幸作も胸にぶら下げてた金属のおかげで生き延びたんだけどね!六郎と健太も、いや絶対死んだやん〜って思ってても結局みんな生きてたんだけどね!

 

まぁそれで最後の門まで来た〜!ってときに、看守長が立ちはだかる。最後結局残ったのは拓未と潤平と君麻呂だったかな?その3人を無残にバンバンバンって銃を向ける。あ〜もうダメだわ…ってなったところに!村田さんが!看守長の脚に一発撃って「動くな!」って来るんです!!かっこいい〜〜!!!

実は村田さんは新人看守なんかじゃなくて、看守長の悪事を暴くためにきたスパイ的な人で。看守長が今までやってきた行いを全て暴いて、村田さんの任務はこれで完了だったはず。だけど村田さんも裕二という大事な友達を奪われて、任務だけではない個人的な感情をも抱いてしまっていて。だから看守長を殺してしまおうと銃を構えた。

だけどそこで止めに入るのが拓未。看守長に脚を撃たれて引きずりながらも、看守長を撃とうとする村田さんを必死に止めるんです。(ここ丈橋オタクにはたまらんポイント!!!)

「真っ白な村田さんやのに、俺らみたいになってしまう。一回汚れたらな、なかなか落ちひん。だから…やめて。」

そう泣きながら、村田さんにしがみついて、一生懸命訴える拓未の姿はもう涙なしでは見られない。大橋和也の表現力と演技力で、もう生で見たら痺れるし息するのも忘れるくらい。拓未は一回汚れてしまったから、そのシミがなかなか落ちなくて苦しんだから、どうか村田さんには真っ白なままでいてほしかったんだろうな。

 

余談になってしまうけど、村田さんと拓未って、光と陰なんだよなぁ。リューンを観たことがある方は共感してもらえると思うんだけど、村田さんがダイで拓未がフローに見える。純粋で綺麗でみんなを照らす村田さんとダイが人を殺めてしまいそうになるところを、闇を持ちながらもまっすぐな心を持つ拓未とフローが止めに行く。丈橋の演じる役は逆だけど、村田さんと拓未を見ているとリューンを思い出したなぁ。

 

それで村田さんは思いとどまって、看守長の悪事も暴かれ、脱走しかけたことも大ごとにはならず潤平も数ヶ月を待たずして出所することに。

それからどれくらい時間が経ったのか分からないけど、裕二との約束通り、雑居房のみんなで丘の上に集まって同窓会を開いた。「俺らあのくそみたいなところから出て来たで!」って拓未が裕二に言って、最後一列に並んで、「君にこの歌を」を歌うんです…涙…

しかも丈橋パートがあるという!「元気でとお別れのあいさつを言うかわり 君にこの歌を 僕は贈りたい」のユニゾンは本当に綺麗で優しくて痺れた。丈橋って2人とも声がすごく柔らかくて、包み込むようなあたたかさがある。その2人が歌うもんだからもう、胸がキュってなるし涙が止まらない。あとちょくちょくお互いを見るんだけどなかなか目が合わない丈橋がさすが丈橋すぎて好きだった〜!

 

歌い終わって、みんなが後ろ向いて歩いていくところで幕が降りる。もう最高だった。

大橋担だから贔屓しちゃうのかもしれないけど、大橋くんって本当に演技上手で舞台に向いてるなぁって思う。リューンでも思ったけど、さらに努力してもっと上手になってた。正直何言ってるか聞き取りづらい子が結構いたんだけど、大橋くんは発声が本当に聞き取りやすくて、声まで表情があるからすごく分かりやすかった。細かい表情や目線、仕草も見ていたけど、すごく工夫してるんだなぁって伝わってきたし、大橋担だけど柿本拓未っていう人として純粋に舞台を楽しめた。それって当たり前のようでなかなか難しいことだし、それをできる大橋くんってすごいと思う。

そして何より、演技してるのが楽しそうだった。好きだからフィルターかかってるのかもしれないけど、舞台で堂々と演じる大橋くんはすごく輝いていたし眩しかった。それはやっぱりリューンを経験したことで自信がついたからだろうし、本当に大橋くんにとってリューンという作品はターニングポイントというか、大きな存在なんだろうな。

それに、少年たちの稽古はリューンの公演時期と被ってて、バーチャル配信と普段のテレビや雑誌のお仕事もあって一般人の私には想像できないくらい多忙な中で、セリフ量も圧倒的に多くて話のキーマンと言ってもいいほど重要な役を演じきったことが本当にすごい。大橋くんの舞台を見るたびにその努力と才能に驚くし、好きがどんどん増える。

 

 

ちょっと話がずれてきたので強制終了!このままだと永遠に語りそうなので!もう6000字超えてるしさすがに長すぎる。

という感じで、とにかく少年たち最高だった!でもまだストーリーの部分しか話せていないから、次はSHOW TIMEのことをブワーって書きたいな〜