果てしない星空へと

そこらへんにいるオタクのひとりごと

「空言オーケストラ」と、アイドルの儚さと強さ

 

関西ジャニーズJr.の「空言オーケストラ」。

今年1月に行われた京セラ公演のアンコールにて初披露された関西ジャニーズJr.の新曲。

ドラマ「年下彼氏」の主題歌になることも発表されて、これから関西の代表的な曲のひとつになるのかな〜

 

まず、その歌詞と歌割りがこちら!

(まだ聴いたことがないよって方がいらしたら、公式ではありませんが調べたら何かしらあると思うので是非)

 

 

 

空言オーケストラ

 

藤原:結局 僕らは夢を追いかけた
草間:叶うかどうかも わからないまま
西村:どうせ 世界は 夢現だから
流星:嘘のような願いを打ち放った


恭平:希望で 迷いさえも 騙し続けて
斗亜:また明日へ 明日へ 明日へ 明日へと
           切り開いていく
道枝:ひとりじゃ届かない 絵空事だけど
末澤:さあ 鳴らせ 響け 続け 明日へと
           空言のオーケストラ


大吾:そして 願いが 光を纏った
小島/岡崎/今江:あの日から今日この場所まで
長尾/大晴/當間:消えない痛みや 忘れない涙
佐野/風雅/古謝:これが 僕らの 確かな足音


全員:ガムシャラに 自分さえも 騙し続けて
また 明日へ 明日へ 明日へ 明日へと切り開いていく
不安で たまらない時だからこそ
さあ 鳴らせ 響け 続け 明日へと 空言のオーケストラ


道枝:オーケストラ


リトかん:今日も 僕らは 嘘のような夢掲げて
Aぇ:理想と 現実の 交差点で
なにわ:どんな音で 裏切ろうか 始めようか
全員:響き渡る交響曲


正門:結局 僕らは 夢を追いかけた
大橋:そして 僕らは 未来(あす)を追い越した


全員:希望で 世界さえも 騙し続けて
また 明日へ 明日へ 明日へ 明日へと切り開いていく
まだ見ぬ 泡沫を 夢の舞台へ
また ひとり ひとり 重ね 奏でる 空言のオーケストラ


夢を 夢を 夢を 夢を追いかけた
夢を 夢を 夢を 夢を追いかけた
夢を 夢を 夢を 夢を追いかけた
夢を 夢を 夢を 夢を追いかけた

 

 

 

 

京セラでファンみんながぼろぼろと大号泣した神曲

Aメロの丈リチャたちはもう本当にずるい!歌い始めの丈くんが頭から離れない。

そしてみっちーが1人で「オーケストラ」と歌うパートは指揮をする振りをしていて、ドームに響く音の全てをみっちーが指揮しているみたいで凄かった。

そしてやっぱり大橋くんのソロパート。まっすぐな歌声がドームに響き渡ったあの瞬間、上手く表せないけど、映画「天気の子」の雨空を晴天に一瞬にして変えていくシーンに似た感覚で、鳥肌が止まらなかった。

 

でも曲名をずっと「空言のオーケストラ」だと思ってて(多分みんな思ってた)「空言オーケストラ」が正しい って、年下彼氏の主題歌だと発表されたときに初めて知った。

ホームページやワイドニュースでも「空言オーケストラ」って表記になっていて、そこで1ヶ月越しに知るっていう未音源化されていないJr.のオリ曲あるある(笑)

 

 

そんな「空言オーケストラ」を私なりに考察してみた。

と、その前に作詞作曲を手掛けてくださったWABISABIさんの言葉を載せさせて頂きます。

希望や夢で、自分や周りを騙すこと。そんな心の嘘も、奏で続ければいつかオーケストラのように響くと信じて、何年も前に書いた曲でした。合ってた。

で、素敵な機会だったので #関西ジャニーズJr の皆さんにぴったりになるように曲を再構成・再創造しました。

この曲が、出会うべきグループにこうして出会ってくれて、僕はとても嬉しいです。

きっと再創造する上で、関ジュのことをたくさん調べて考えてくださったんだろうな。

こうして素敵な方とご縁があったことはファンとしてもとても嬉しいし、素晴らしい曲を提供してくださり感謝しかない。

私の考察・解釈は、この方の込めた想いや正しいメッセージとは少し違うかもしれない。だから、先ほどのコメントを知った上で、この人はこう受け取ったんだという程度に見てもらえれば。

 

 

まず始めに思ったことは、ちょうど一年前のあけおめで披露された「My Dreams」の続編みたいだなって。

アンコールで初披露されたバラード調の新曲、っていう共通点はもちろんあるけど、歌詞に共通した単語が多く出てきたり、2作でひとつのストーリーになっているように思えた。

歌詞の変化を見てみると、今回の空言オーケストラはMy Dreamsで葛藤した後の話なのかな。

「明日なんて考えられなくて」から「明日へ明日へ明日へ明日へと」、「今を生きるのに精一杯なんだ」から「まだ見ぬ泡沫を夢の舞台へ」。

少し後ろ向きで悲観的だった歌詞が、希望を持って前に進む歌詞に変化したように感じた。

 

歌詞だけじゃなくて曲調も、ピアノがメインでしっとりバラードだったのが、タイトルの通り様々な楽器が使われたオーケストラの壮大な曲になった。

 

それは、取り巻く環境だったり関ジュ自体の変化と暗示しているのかな〜

この一年で、るたこじや淳弥くんまとくん達が関西Jr.を卒業したり、Lil かんさいとAぇ! groupの結成、なにわ男子の全国的な活躍、と環境が大きく変わったから、前回の曲よりも一歩進んだ歌詞になっているんだろうな。

 

 

あと「結局僕らは夢を追いかけた」とか「どうせ世界は夢現だから」のように「結局」「どうせ」って、どこか諦念に至ったような言葉遣いが気になった。

前に踏み出したものの、やっぱり現実は障害ばかりで上手くいかないことだらけだっていう嘆きにも捉えられるけど。

最終的には「夢を追いかけた」んだけど、その前にはMy Dreamsで描かれたような葛藤があったんだよ、その葛藤を経て今ここで自分は戦っているんだよ、っていうことを表しているのかなとも思った。

 

それこそ、その歌詞を任された丈くんと正門くんは葛藤があって今アイドルを続けているんだよなあ。

もちろん誰にでも葛藤はあっただろうけど、大学時代に実際に就活していた丈くんや、進路で親と揉めたり映画「少年たち」を境に辞めようとしていた正門くんが歌うから余計に歌詞が滲みる。

迷って悩んだ末に、続けるっていう選択をしたみんなの人生を歌っているようでファンとしてもグサグサ来る。

 

 

それから、2番の歌詞にある「あの日」っていうのは2019年1月4日とか一年前のことで、「この場所」はMy Dreamsの「約束するよ あの場所に連れて行くから」で歌われているのと同じ場所を指していると私の中では解釈してる。

でもその解釈で言うと地理的に京セラドーム?ってなるけどそれはなんか違う気がするから、きっとデビューだとか夢を掴んだ先の場所を示唆しているのかな。さっきの解釈とは矛盾しちゃうけど。

 

 

あともうひとつ、My Dreamsの歌詞と比較していて気づいたことは「希望」が夢を追いかける原動力になっているんだなっていうこと。

「でも希望にすがりついて何度でも立ち上がるんだ」とMy Dreamsにあって、空言オーケストラでは「希望で(迷い/自分/世界)さえも騙し続けて また明日へ」と、どちらも希望が前を向くキーになっている。

希望は挫折から立ち上がる盾となり、迷いと自分と世界と戦う矛にもなる。そんな希望をずっと持ち続ける彼らは誰よりも強いんだよって、そんな風に受け取れた。

 

 

そして、この曲のキーワードとなる「オーケストラ」の意味について考えてみる。

オーケストラの演奏者たちこそがメンバーたちで、彼らは夢という交響曲を奏でているっていう感じなのかな。

「ひとりじゃ届かない絵空事」だって「またひとりひとり重ね奏でる」ことでいつか届くんだというメッセージのように思えた。

「僕ら」という単語が歌詞中に4箇所もあったり、個人で夢を追うっていう感覚では全くなくて、このチームで戦っていくんだという意思表明にも受け取れる。

もちろん全員がユニットを組んだ訳じゃなくて、今でも無所で頑張ってる人もいることは忘れてなんかいない。けど二年前は想像もできなかったほど、関ジュは大きく変わった。

ユニット結成前のことを「個々で個々でって思ってやってきた」と話していた大橋くんも、今は「僕にはなにわ男子しかない」と言うくらい、一緒に戦える仲間ができた今のなにわ男子たちだから歌える曲なんだろうな。

 

 

最後に、3グループが順番にワンフレーズ担当して歌っていくところ。それぞれのグループの立ち位置や抱える葛藤にマッチした歌詞を任されていて、切実な叫びのように聞こえてグッと来る。

 

リトかんちゃんの「今日も僕らは嘘のような夢掲げて」については該当担に聞いたほうがもっとリアルな感想が分かるかなと思い、西村担のお友達に聞いてみた。

彼女曰く、一番若くて一番未熟なLil かんさいは、実力人気仕事量、全てにおいて3グループの中でも横一列に並べているわけでは決してなくて。なにわとAぇが一緒に冠番組を持ったり単独をやっていく中で、リトかんはそのバックにつくような、お兄ちゃんたちの数歩後ろで必死に食らいついて頑張っているところだと。

 

もちろん年齢やキャリアが違うし、なにわやAぇの実力に今は敵わないことは分かっているけど、8.8でオリ曲を披露できなかったり、なかなか単独が決まらなかったり、たくさん悔しい思いを経験した。

それでも彼らとファンは、今は笑われちゃうかもしれない嘘のような夢を掲げてる。単独ツアーだってデビューだって絶対できるって信じてたから、この歌詞を5人が歌ってくれて救われたんだよって語ってくれた。

 


Aぇ! groupの「理想と現実の交差点で」は正門担に聞いてみた。

本当にこの歌詞のまんまだと。なにわ男子の結成で夢を諦めかけたところに、Aぇ! groupという救世主が現れてまた夢を持つことができた。

でもユニットを組むことができたからと言ってデビューが約束された訳でもないし、なにわ男子の目まぐるしい躍進に焦ったり、認めたくはないけど心のどこかで諦めに近い感情もあったり。

 

そんな理想と現実の狭間で迷いながら揺れながらもがいてる。たとえデビューができなかったとしてもデビューだけが正解じゃないし、Aぇが輝ける場所は別のところにあるかもしれない。だけどこの先どうなるか分からない不安に襲われることもある。

理想と現実の差は埋まらないことがほとんどだけど、今ガムシャラに走り続けるAぇ! groupは本当にかっこいいし眩しいから、私も応援し続けるよって話してくれた。

 


なにわ男子の「どんな音で裏切ろうか 始めようか」は個人的に一番ゾクゾクした歌詞。ここのワードセンスは印象的で、初めて聴いたときの衝撃が凄かった。

ずっと曲を奏でるオーケストラに例えてきたんだから、ここは「どんな音で奏でようか」って来ると誰もが思うところなのに。あえて「裏切る」という否定的な言葉を使った意味。

「騙し続ける」もそうだけど、「奏でる」という言葉で表現できるほど綺麗でもないのかなと思った。彼らの生きる世界はそんなに美しいものじゃなくて、もっと人間臭くて滾っているんだよって。

 

正直なにわ男子の結成は他の関ジュメンバーにとっては絶望でしかなかったと思う。

実際それを機に退所を考えたっていう話もよく聞くし、直接の原因かは分からないけど、結成されてから何人か続けざまに退所して行った。

なにわ男子がデビューすれば、きっと同じようなことが起きる。夢への切符は全員分は用意されていないから、自分がその切符を手にしたら大切な仲間の夢を奪うことになるかもしれない。

なにわの兄組は、同期や後輩で先にデビューしたしょうれんもそうだし、それを今まで経験してきたから、自分たちが活躍することで周りに与える影響もよく理解しているんだろうな。

残酷でも夢を掴むには避けられない現実だから、いろんな人たちの夢や想いも背負って、前へ前へと突き進んでいるんだなあ。

少し話が逸れちゃったけど、たくさん見送ってたくさん背負う、なにわ男子だから歌えるのかなって思った。

 

それでも私はなにわ男子のファンで、夢を応援してる。

だから私たちは、これから7人がどう裏切ってくれるか楽しみで仕方ない。どんな予想のつかないことをして、どんな世界を見せてくれるんだろう。

7人も同じだといいな。さっきは割とマイナスなことを書いたけど、どんな風にみんなを楽しませよう!っていうワクワクした前向きな歌詞にも捉えられるしね。

「始めようか」は、7人が手を出して今から新しい世界に連れていってくれるみたいで心が躍る。

なにわ男子しかできないことで、ファンにも仲間にも、やっぱりなにわ男子は流石だな!って思わせてほしい。良い意味で裏切ってほしい。

 

 

そしてそのあとも大好きなところ!

「響き渡る交響曲」で感情がマックスに高まったところで、一気に音が消えて「結局僕らは明日を追いかけた」と冒頭と同じ歌詞をそっと置かれる。

ここの衝撃!一番いいところで、急にふっと落とされるなんて思わなかった。完全にやられた。

かと思いきや「そして僕らは未来(あす)を追い越した」と大橋くんの伸びやかで真っすぐな歌声と歌詞が来る。

この展開は心臓が突き動かされるような感覚だったし、それを歌う自担は目がチカチカするほど眩しく見えた。

 

この2段階によって、正門くんが歌う「結局僕らは明日を追いかけた」は冒頭の丈くんパートとはまた違う意味にも取れる気がする。

一回目は「叶うかどうかも分からないまま」結局追いかけたけど、二回目は追いかけて「未来を追い越した」。

最初は正直まだ夢現で嘘みたいな夢だと、自分自身すら信じきれていないながらにも夢を追いかけていた。でもこれまでのことを振り返るように胸に刻み、これからのことを決意したように胸に誓う。そんな歌詞が続いて、最後は過去でも今日でもなく明日を、未来を追い越してみせた。追い抜くんじゃなくて、追い越した。

 

 

 

丈くんは、人生を賭けたギャンブルみたいだと言った。

明日どうなるかなんて分からない世界でも、努力をして目の前のものに全力で応えて、それでも報われないことのほうが多い世界で。ずっと踏ん張って希望持って支え合って、私たちに笑顔を届けてくれているんだと思うと、愛おしさで溢れた。

そしてかっこいいと思った。逃げたいって思ったこともあったはずなのに、今もステージの上に立ち続けてくれること。夢を掴もうと努力し続けること。

夢を追いかける姿はどんなものより眩しくて、応援することは私にとっての青春。煌めきで溢れてる。

 

だから「夢を追いかけた」って言ってくれて嬉しかったんだと思う。どこまでもついて行きたいって。

「空言オーケストラ」は、夢を追う人の、ジャニーズJr.や関ジュ、ひとりひとりの人生を謳ってると思うから、それぞれがこの曲の主人公だって思いながら歌っていたらいいな〜なんて思ったりもした。

 

もちろんアイドルだって人間なんだから、流出やら失敗だってするだろうし(そこはプロ意識の問題か)完璧な人なんていないけど。

ただ、今日も夢を持って努力している人たちが大好きで愛しくてたまらないんだ。

ずっとその努力を見てきて、実を結んだときの好きな人の幸せな表情は何にも変えられない。だから私は今日もアイドルオタクをしてるんだろうなあ。

 

 

後半あたりから思いの丈をただ綴っただけの、考察でも何でもないブログになってしまったけど。

つまり何が言いたいかって、この「空言オーケストラ」はアイドルの儚さと強さを感じられるから大好き。

My Dreamsも忘れられない大切な曲だけど、壮大なスケール感と覚悟を感じさせる力強さが加わったこの曲は最高。関西ジャニーズJr.とそのファンにとって、大切な曲が増えた。

 

 

次はどんな景色を見せてくれるのかな。